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稼ぎすぎるコピーライターとは!販売の仕組みと方法の概要

稼ぐ女性
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コピーライティングで1億円稼ぐのは虚構だけではない

まだ私が、ネットワークビジネスや情報商材ビジネスのことをよく知らなかったときの思い出です。今から十数年くらい前のこと。「コピーライターで1億稼ぐ」というインターネットの記事(広告?)を目にしました。

当時の私は、地方都市に住むフリーのコピーライター。

「コピーライターで1億稼ぐなんて、先生(社長)みたいな人は、他にもいるものなのだなあ」と素直に思いました。

先生とは、私が独立する前に師事していた人(勤務していた会社の社長)で、大手企業の広告やPRの仕事に携わり、一人で1億円の売り上げを叩き出すクリエイターでした。

私は「予算を持った企業の広告を担当しないとなかなか億は稼げないから、さぞ有名なコピーライターさんなんだろう」と思い、記事を読みました。ところが、広告業界では聞いたことのない名前で、どこを読んでも、なんの広告を作っているのか、さっぱりわかりません。

よくわからないけれど「1億もかせぐ人のメルマガだから、コピー作成に役立つ情報が得られるだろう」と思い、メルマガに登録しました。

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謎のメルマガから送られるメッセージ

メルマガには「悪魔的魅力のコピー作成方法」とか「常識はずれのキャッチコピーライティング」など、オーバーすぎる謳い文句があり、「あなたもコピーライティングで億万長者」のような誘いがあります。

私が駆け出しの頃、先輩にいわれたのは「100円コピーライターになり、1億円販売できたら一人前」という言葉でした。100円コピーライターとは一文字100円で仕事を受けることで、1億円の販売とは、担当する商品の売上高です(住宅なんかは10億くらいでしょうね)。

私は師匠と違い、企業と顧問契約をしたり、広告年鑑に掲載されるような派手な仕事はしていませんでした。それでも、年収は大手広告代理店勤務の同年代並みにあり、100円コピーライターとしては、まずまずの仕事ぶりだったと思います。

しかし、どんなにがんばっても1億の収入には、到底届きません。「どうして無名コピーライターが1億もかせげるのだろうか?」不思議でなりませんでした。

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通常のコピー制作とは仕組みが違う?

真剣に考えてまず浮かんだのが、売り上げコミッションによるギャランティです。コピー制作のギャランティを商品の売り上げに比例して決定する方法です。実際に、知人のデザイナーがそういう形式をとっていたのですが、なかなかうまい具合にはいっていませんでした。

その知人は、印刷代などの経費を自分持ちで行なっていたので、最悪、赤字になることさえあったからです。

次に浮かんだのが、版権の利用です。広告には制作者の版権が発生します。広告主といえどもクリエイターが制作した広告を使用する際には、本来ならクリエイターに使用料を支払わねばなりません(ほとんどの契約では、締結時にクリエイターの版権は放棄扱いになるのですが・・・)。

私が師事した先生も契約外で広告に使用する作品などは、その都度、使用料を手にしていました。これがばかにならないのですね。使用料って著名人の場合は、かなり高くなります。

私がある保険会社のコピーライティングを請け負ったときのことです。とある作家に短い作品を依頼したのですが契約料で100万円、原稿料で100万円かかったのを覚えています。私には企画費とコピー制作費が入るのですが、まあ、到底著名人への支払いには及びません。

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企業のプロモーションではなく、自己プロモーション?

「コピーライターで1億稼ぐ」というメルマガには、版権やら使用料のことは全く書いておらず、そのサイトは、やたらと成功しているコピーライターのゴージャスな暮らしぶりをと伝え、そこに至るまでの人生を語ります。

そして「稼ぐための秘伝の書」のような書籍(データ)をすすめる言葉がキラキラと光ります(サイトではそんな感じでした)。その書籍は確か3-4万の価格で、目次には、私の知る広告手法がいくつか掲載されている程度で「価格が吊り合わないなあ」と感じたのものです。

それ以外には「コピーライターの■■氏直伝の教えで年収〇〇○○万達成」とか、「〇〇氏が語る月収100倍計画」とか「伝説のコピーライター▲▲氏の奥義で毎日が給料日」など、儲け自慢のコンテンツがズラリ。

当時は、メンターという言葉使われ始めた頃で「人生を変えるにはメンターが必要」ということもかなり押していました。自己流ではうまくいかないので師匠になる人を見つけましょう、というメッセージです(情報商材購入のフックといえるでしょう)。

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コピーライティングのマネタイズの仕組みとは?

正直、メルマガもサイトの情報も私が本業でしていたコピーライティングには、ちっとも役立つ内容ではありませんでした。そりゃそうです。広告業界のコピーライターではなく、情報商材販売のコピーライターですから畑が全く違います。

情報商材を売るには、商材の中身でなく、売る人をブランディングする必要があります。しょぼい感じの人が作った情報商材なら買う気は起こりませんが、年収○億のコピーライターなら信用しようかな? と思えます。

1億稼ぐというのは、一般企業の広告やPRのコピーライティングではなく、そのメルマガの読者に情報商材を販売しつつ、さらにバックエンドの商材を販売して稼ぐことだったのです。

バックエンドとは、情報商材を購入した人を対象に別の商品を販売する、そのラインナップのことです。情報商材だけでなく、セミナーや合宿など、その形態はさまざまあり、この手法は今でも広く使われています。

1億稼ぐための顧客づくり

最初はより多くの人を集めるために、入り口を広くします。「簡単に年収○千万になる方法」を無料メルマガで伝授とかですね。無料でしかも大げさなイメージで集客するところがポイントでした。(最近はコピーライターになって○十万稼ぐとか、副収入○万円とか、結構、現実的な金額になっている感じがします。)

その次は、集まったメルマガ読者に数百円程度で書籍の販売、もしくは大幅値引きの販売です。10万円の動画セットが3万円とかですね。無料セミナー、もしくは低額セミナーへの誘いなどもあります。

その次は有料セミナー、そしてクローズド有料セミナー、合宿、最後は大抵、その「○億稼いでいるコピーライター」の師匠との会食やパーティ参加です。

なぜこのようなステップがふまれるのか? 人は心理的に、支払ったお金を回収したいいう思いが働きます。もともと○億かせぐという標榜に惹かれている人は、払えば、払うほどその方法に引き込まれてゆくものなのです。

一方で、人には自制心があります。ステップマーケティングでは、その自制心を取り払う手法が導入されます。それは、権威や特別という非日常的な心理状態にする手法です。

バックエンドの商材に進めば、進むほど料金は跳ね上がり、最後の面談や食事会など数十万は普通で、海外の場合など100万以上かかったりします。確かに、この仕組みなら1億稼ぐことは可能でしょう。

仮に1000円、1万、3万、5万、10万、30万、50万、100万のステップがあるとしたら、メルマガ読者が最終のステップまで踏めば、一人当たり200万近い売り上げになります(もっと高いかもしれません)。そうした顧客を50人つくれば1億稼ぐコピーライターができあがります。

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ステップで本当に儲かるのか?

実は、こうしたステップは、形は違えど、会員ビジネスや通販に利用されているケースが見られます。上記のステップのように流れがある場合もありますし、特定の部分を使う場合もあります。

購入した人へのお礼メール、別の商品を紹介する冊子、タレントを呼ぶクローズドイベントなど、案外身近にあるのです。

しかし、極端な誘い文句を列挙すると犯罪の領域に足を踏み込む可能性もはらみます。

例えば「だれでも不労所得が得られる方法」とアピールして、何らかの金銭を得たとします。しかし、販売した相手が不労所得を得ることができなければ、詐欺罪で告訴される(できる)可能性もあるからです。

言い換えれば、年収○億のコピーライターになる方法を教えます、寝ながら収入を10倍にする方法を伝授、収入を7桁にするための秘訣を1万円で販売、などという極端な宣伝文句は、極めてグレーで犯罪すれすれ、内容によっては完全アウトの可能性があるということです。

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コピーライターのギャラの相場観

さて、話は冒頭に戻ります。広告やPRの文章を書くフリーのコピーライターは、実際どれくらいの収入が得られるのかご存知ですか? 実際には、その人の仕事ぶりで大きく変わります。ただ、相場観というものはあります。

■コピーライター・ライターの報酬の相場観

○企業の取材原稿1本で5-7万円

○A4のチラシコピーで3万-5万円

○ネーミングで10万

○新聞原稿は全15段で20-50万円(企画タイプは別)

○12ページのパンフレットを作成して20-30万円(企画構成をすれば+10万〜)

○税理士など、士業のホ―ムページライティング5-10万円

○アフィリエイターの記事作成 20記事(3000w×20本程度)5 万円

○企業サービスのランディングページ 3000-5000文字程度で10万

○専門誌、業界紙の取材原稿1本2000-3000文字 2-3万

○企業の映像シナリオ(10分程度)5-10万

コピーライターとしてキャリアアップすれば上記よりも多くギャランティが得られます。

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経験を重ねれば収入は増えるのか?

Webライターにしろ、コピーライターにしろ、ある程度経験を積んでゆけば、収入は増えます。しかし、経験3年のライターさんでも、経験20年のライターさんでも、無名であればギャラの違いはあまり発生しません

例えば、ある企業の広報誌を二人のライターさんにお願いしたとしましょう。一人は三年目のいわばまだ駆け出し。もう一人は20年以上のベテランさんです。この時の基本的な原稿料は、経験に関係なく同じになります。

ディレクターや編集者で気の利く人なら多少の差異をつけることがあるかもしれませんが、原価管理の上で経験値を考慮することは、ほぼないでしょう。

では、経験値は報酬に関係ないのかといえば、それも言い切れません。経験が長く知見がある人にしか書けないジャンルがあるからです。理化学系のジャンルで企業PRに関連することなら1本の仕事で50万くらいは普通にあります。大学案内なども1冊手がければ100万くらいの取材・原稿料が発生することは極端な例ではありません。

また、広告賞などの受賞歴があるコピーライターで、業界内でそれなりの知名度がある場合は、料金に反映されることがあります。もっとも知名度のあるコピーライターは普通は忙しく、あまりにも安価な仕事は引き受けません。

他にも、企業のワンマン経営者に信頼されれば、数百万円、場合によっては数千万円の売り上げを達成することは可能です。さすがにそうした仕事は経験の少ないコピーライターさんや副業ライターさんには難しく、いろんな経験をしたライターさんの出番となります。

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おわりに

最近、アマゾンキンドル使い始めて、情報商材へ誘導する多くの著書があることを知り、大昔の思い出話を書こうと思ったら結構長い文章になってしまいました。

Webライターやコピーライターで壮大な夢を見るのもいいのですが、地道なキャリアアップも重要です。そうした情報が多く集まっています。

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