話す、聞くの二つのスキルを磨けば自分も相手も変わる
話すスキル、聞くスキルは、対人関係ではとても重要なスキルです。何気ないことですが、自分の運命を変えるといっても過言ではないスキルです。でも、そうでありながら、どちらかが苦手、あるいは両方苦手という方が少なくありません。今回は、そんな話す、聞くのスキルアップに関するお話です。
自分を変化させる【話すスキル】
『上司から受ける言葉がストレスだ!」そう感じることはありませんか? でも、相手を変えることはなかなか容易ではありません。一方、自分自身についていえば、変えようと思えば、変えることが可能です。それは、大きくスキル(技術)とマインド(考え方)に集約されます。今回は、そのうち対人関係スキル(技術)について記述します。
対人関係のスキル(技術)は、細かく分ければいくつもありますが、大きくは「聞くこと」と「話すこと」の二つです。話す、聞くのスキルを高めると、仕事だけではなく、プライベートも活きてきます。この二つのスキルを同時に高めることが理想ですが、まずは話すスキルの上達を目指しましょう。話すスキルとは以下の三つです。
・話している時の声のトーンを変化させる
・身振り手振りを意識した話し方
・話の内容に応じて表情を変えてみる
これらを上達させる方法には、いわゆる「話し方教室」や「ボイストレーニング」など、他人から訓練を受ける方法が効果的だと考えられます。客観的な改善点がわかるからです。近くに教室がなければ、本、インターネットの動画もあります。自分が憧れる俳優や歌手のモノマネから入るのもひとつの方法です。
相手を変化させる【聞くスキル】
では、聞くスキルとは何でしょうか。聞き上手になると相手がどんどん心を開き、あなたへの態度を変えてくれます。つまり聞くスキルとは、相手を変化させるスキルでもあるのです。
でもよくよく注意してください。「人の話を聞くのは得意だけど、話をするのは苦手」という方がいます。しかし、本当にそうでしょうか。単に聞き役になっているだけで、本当は話をしっかり聞いていないということはありませんか。
筆者はこれまで、数多くの人を面接してきました。上記のように「話を聞くのは得意だけど、話すのはどうも苦手でして・・」という人について言えば、実のところ、あまり人の話を聞いていない傾向にあると感じています。「人の話を聞いていないから人に話せない」という事実に気づかず、単に話し下手だと思い込んでいる人が少なからずいます。話を聞く力とは何か?それは、次の三つではないでしょうか。
・相手の話をしっかり理解する力
・話の要点(趣旨)を把握する力
・相手に気づきを促す質問する力
上の空で人の話を聞いていては、話す内容を理解できませんし、要点もつかめません。そうした聞き方では、そもそも相手の共感を得ることはできないでしょう。しかし、相手の話をしっかりと聞き、内容を理解すると、自然に質問が頭に浮かぶものです。疑問に思ったことを相手に投げかけることで、質問を受けた方が新しい気づきを得ることもあります。
実は、聞く力は質問力とも言え、相手の本当の課題を引き出すテクニックとしても生かせるのです。特にビジネススの世界では、顧客ニーズを知る活動はとても重要です。それが全てとも言えます。しっかり聞き、しっかり質問できる力を伸ばすことを普段から意識してみましょう。
さて、聞く力を伸ばすには、話す力と同様にトレーニングが必要です。最近ではYouTubeなどの動画から学ぶことができますし、講演家の話を聞くのも方法です。その時に、何を聞き、学ぶべきことは何なのかを事前に考えておくとより効果的です。例えば以下のことです。・経験・主張・話し方で工夫している点・表情
話を聞く際に目的を持っていると、聞き役ではありますが、主体的になれます。その積み重ねが大きな変化につながります。