はじめに〜業務改善とは〜
業務改善とは、業務における資源配分の適正化と仕組み化です。よく知られている「ムリ、ムダ、ムラ」をなくすという言葉にも置き換えられます。
しかし、ムリ、ムダ、ムラという言葉にフォーカスし過ぎると属人的な部分に目が行きがちになり、問題の本質が見えなくなります。それを回避する意味で全体的な視点は欠かせません
資源配分とは予算と人であり、仕組み化とは手順と方法です。これらを明確にすると業務上で問題が起きた時や、目標通りに業務が進まない時などに対処することが可能になります。
また、属人的な部分と組織的な動きの部分を明確にすることにもなり、必要な人材教育・採用や各セクションの役割や関係性を見える化することもできます。
業務における予算配分とは
業務における予算配分とは次の4つに分けることができます。
- 売上予算
- 原価予算
- 経費予算
- 利益予算
予算管理を行うには、種類・内容、そして業務の流れを検討する必要があります。それらを行なった上で次の手順で予算管理を行います。
- 予算編成
- 予算実行
- 予算分析
- 予算管理の改善
業務における人材の配分(配置)
人材配分とは一般的には人材配置という言葉に置き換えられます。人材配置の大きな方法は次の5つの項目に分けられます。
- 人材採用による人材の配置
- 人事異動による人材の配置
- 昇進による人材の配置
- 雇用形態による人材の配置
また、組織としての構成も検討する必要があります。代表的な組織構成は以下の4つです。
- 機能型組織
- 事業部型組織
- チーム型組織
- カンパニー型組織
組織と同様に重要なのが組織の構造です。管理階層という考え方によるもので次の三つが代表的な組織の構造です。
- ピラミッド型構造
- フラット型構造
- 複合型構造(ピラミッドとフラット)
この記事では人材の配分に組織の考えを組み込んでいますが、組織に人材を当てはめるという方法が一般的です。
業務の仕組み化とは
業務の仕組み化とは目的によってことなるためにここでは基本的なフレームのみを説明します。また仕組み化によるメリットとしては、1. 属人的な能力の影響を最小限に抑えることができる。2. 課題を見つけやすい。3. 企業や個人の成長がしやすい。などのメリットがあります。業務の仕組み化を進めるステップは次の通りです。
- 業務の見える化(業務の棚卸し)
- 現状の課題の把握
- 課題の改善と仕組み化
業務には感覚的行うものもあれば、一定のパターンから選んでできるもの、さらには単純にできるものがあります。業務のうち80%以上は仕組み化できるともいわれおり、特にパターンからの選択や単純なものは仕組み化を進めるべきといえます。
業務改善のアイデア
ここであげる業務改善のアイデアは主に仕組み化に関するものです。基本的な方法論と具体的な手法を織り交ぜて紹介しています。
- 業務のふるい分け・・・不要な会議資料の削減といった小さなことから外部に業務をふるい分けるアウトソーシングまで、社内での業務をなくすという業務のふるい分けを行います。
- 業務の目的化と優先順位・・・日常的な業務からプロジェクトベースの業務にいたるまで、個々の目的と優先順位を明確にします。
- 自動化の推進・・・単純作業、繰り返し作業などを自動化します。
- 省力化の推進・・・ペーパーベースの記入・入力作業など。経費の申請など同じ数字を何人も繰り返して記述や入力する作業などを省きます。
- 業務マニュアルの整備・・・業務の進行で基本的なことをマニュアル化します。業務フローなども取り決めておくと人によって手順省略されるなどのコミュニケーションレスを防ぐことができます。
- IT活用・・・マニュアルやフローなどは活用しやすいようにクラウド化する、データベース化するなど、セキュリティに配慮した上で関係スタッフが使用しやすいようにITを活用します。
- タイムマネジメント可視化・・・属人的な管理になりがちな部門でもタイムマネジメントを明確にします。これはスタッフの行動時間を把握するのではなく、進捗の見える化のことです。業務内容と適正な時間配分をマネジメントすることです。
まとめ〜記事の活用について〜
上記で述べたことをより具体的な内容で記しているのが本カテゴリー(業務改善を進めるアイデア一覧)の目的です。皆様の業務改善に役立ててください。
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