はじめに
ストレスフルな現代社会、様々な面から人の心をケアするカウンセラー資格を学ぼうと考える人が増えています。カウンセラー資格といっても国家資格から民間資格までたくさんあり、対象となる分野も幅広いのが特徴です。
カウンセラー資格を生かした仕事をするなら、まずは実績と経験を増やすために副業やアルバイトから始めるのがおすすめです。本記事では、カウンセラー資格者向けの求人の特徴や具体的な副業の始め方を解説します。
副業を始める前に注意点をチェックするなら副業系の読書もおすすめ。amazonには副業本がいっぱい。
カウンセリングとは
カウンセリングとは、相談者(クライアント)の話に耳を傾け、心理学の専門知識や傾聴スキルを活用しながら相手の悩みや困りごとを解決に導く過程のことです。カウンセリングをする人をカウンセラーといいます。
セラピーやコーチングとの違い
カウンセリングはしばしばセラピーやコーチングと混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。
たとえばクライアントの悩みを解消できる具体的な解決策を提示するセラピーに対してカウンセリングではクライアント自身が解決策を見出せるようにサポートします。またセラピーやカウンセリングが「現在抱えている問題」の解決を目指すのに対し、コーチングは「未来に向けた相手の行動変容」を目指します。
カウンセリングを行う人はカウンセラーで、セラピーであればセラピスト、コーチングであればコーチです。
カウンセリングを大学で本格的に学びたい方は心理学部の選び方〜大学入学前に調べておきたいことが参考になります。
カウンセラーの種類と必要資格
カウンセラーは、専門とする悩みのジャンルによって5種類に区分できます。
- 心理カウンセラー
- キャリアカウンセラー
- 恋愛カウンセラー
- 教育カウンセラー
- 健康カウンセラー
どの分野であっても「カウンセラー」と名乗るだけなら特別な資格は必要ありません。特に、恋愛カウンセリングについては民間資格でも目立ったものがないようです。
ただし、資格のあるなしに関わらず、どの分野でも専門知識や技術は不可欠です。特に国家資格は求人の必須条件になっていたり給与や待遇面で優遇されたりします。取得条件のハードルは高めですが、可能ならぜひチャレンジしてみましょう。
副業でカウンセリングの資格をおすすめする理由
カウンセラーの国家資格と民間資格
代表的なカウンセリング資格としては、分野に応じて以下のようなものが挙げられます。
- 心理分野:公認心理師・臨床心理士・認定心理士
- キャリア分野:キャリアアドバイザー・キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
- 教育分野:学校心理士・臨床発達心理士
- 健康分野:健康心理士・認定医療心理士
このうち、国家資格は公認心理師とキャリアコンサルタントが該当します。また上記には記載していませんが、福祉分野で活躍するカウンセリング関連の国家資格としては、社会福祉士と精神保健福祉士が挙げられます。
またその他の民間資格についても、上記に挙げたものはいずれも社会的信用が高いカウンセリング資格ばかりです。逆に言えば、通信教育だけで取得できるような上記以外のカウンセリング資格は業務上のメリットには繋がらないケースがほとんどです。
カウンセラーの求人募集を見ると、派遣社員や契約社員、業務委託などの募集が大半を占めています。フルタイム雇用が少なく、週1もしくは週2回程度の勤務を条件にしている案件が多いようです。
給与基準としては、所持資格の有無や資格種別が重視されます。たとえば企業や病院、学校などで働く場合、民間資格の中でも難易度が高い臨床心理士やその他国家資格を取得していれば、時給5000円程度の案件も珍しくありません。逆にその他の資格や無資格の場合は、高くても時給3000円程度でしょう。
仮に時給3000円で週2回、6時間勤務したと仮定すると
3,000円×週2回×6時間×4週=144,000円
の収入が得られる計算です。ただしフルタイムの職場が少ないため、本業としてしっかり稼ぐよりも副業としてスキルアップをしながら収入を得るのに適しているといえるでしょう。
副業としてある程度経験を積んだ後は、起業を目指してもよいでしょうし、ファイナンシャルプランナーや占い師のように対面相談を必要とするスキルと組み合わせて相乗効果を狙うのもよいでしょう。
カウンセラーの資格にはどんな求人があるの?
カウンセラー資格が生かせる求人としては、たとえば次のような募集が見受けられました。
- 社会人のコミュニケーション問題やモチベーションを解決する企業向け講師
- 恋愛相談に特化した電話カウンセリングサービスのスタッフ
- 中高生と教職員を対象とした学校内カウンセラー
- 電話・メール・SNS・対面・オンラインを駆使する心理カウンセラー
- 求職者向けのキャリアカウンセラー
いずれもカウンセリング資格が必須、あるいは優遇条件として記載されており、稼働日数や勤務時間が少なめで柔軟に働ける案件ばかりでした。案件数も少なめですが、最近ではリモート対応の案件も増えており、地方在住の人でも副業カウンセラーとして働きやすくなりました。
カウンセリングのスキルを副業で生かす方法とは
カウンセリングのスキルを副業で生かすには、求人サイトの案件に応募する以外にも次のような方法が考えられます。
- 友人や知人の紹介を利用する
- クラウドソーシングで商品を出品する
- SNSやWebサイトを使ってサービスを販売する
- カウンセリングサービスに強いプラットフォームに登録する
それぞれの副業のやり方や注意点を説明します。
友人や知人の紹介を利用する
資格をとったばかりでカウンセリングスキルに自信がない場合、まずは友人や知人のツテを使って、経験を積むのも一つの方法でしょう。「悩みを聞いてほしい」というニーズを持っている人は多いため、格安のモニター扱いであれば数をこなすのは難しくありません。
紹介だけで安定した収入を得るのは大変ですが、趣味としての副業であれば問題ないでしょう。
クラウドソーシングで商品を出品する
たとえばココナラ のように自分の商品を登録すれば販売できるクラウドソーシングを使えば、最も手軽に副業を始められるでしょう。実際、ココナラでは次のようなサービスが出品されていました。
- 精神の専門家がお悩み聞きます(メッセージ5往復で4000円)
- 電話心理カウンセリングでお悩みをサポートします(100円/分)
- キャリアに関するお悩み聞きます(2000円/60分)
傾向としては心理や恋愛、キャリア分野が多く、占いとからめたサービスもよく見受けられます。ただし、手軽な分ライバルも多く、自分なりの特色を出さないと他のサービスに埋没してしまうリスクがあります。
またココナラであれば売上の27.5%が手数料として差し引かれます。プラットフォーム全般にいえることですが、売上額の全てが収入にはならない点に注意しておきましょう。
SNSやWebサイトを使ってサービスを販売する
手数料を払わずにより多くの売上を得たい場合、SNSなどを活用した集客でサービスを販売する方法が一般的でしょう。オンライン集客を活用して、月100万円以上の売上を得ているカウンセラーもいます。
ただし、自分の力で集客から販売、そしてアフターフォローまで行う必要があるため、Webマーケティングのスキルやビジネスの知識なども求められます。
カウンセリングサービスに強いプラットフォームに登録する
より専門性を発揮した副業をしたい場合、「うららか相談室」や「cotree」などのようにクライアントとカウンセラーをつなぐカウンセリング特化型のプラットフォームへの登録がおすすめです。スキマ時間を使って副収入を稼ぎながら経験と実績を増やすことができます。
ただしプラットフォームごとの審査が厳しく、国家資格か臨床心理士資格が要求されるケースが大半です。資格要件が満たない場合は別の方法を考えましょう。
ネットの開業サービスやオリジナルサイトを作成して集客する
さまざまなサービスを自分で行う副業といえども宣伝は必要です。特にスマホ時代の今はスマホとPCの両方でアピールできるWebサイトは必須。
Webショップやサイトを作成するなら、ネットショップが手軽に開設できるXserverショップ や、CMでもおなじみのBASE などがおすすめの他、スキルをアピールして副業として稼げるココナラ などの利用を考えましょう。
忙しくて時間がない方はコンテンツ制作をまるごと頼めるサブ丸もおすすめです。サブ丸は楽しみワークスの運営会社が制作するので安心できますが料金が事業者レベル。月額77,000円〜なので事業化して本格的に始める際に検討してみたいサービスです。
まとめ
常に専門知識やスキルをブラッシュアップしていかないとカウンセリング資格を持っていても実践では用をなさなくなってしまいます。カウンセリング資格を使った副業を積極的に行うと、スキルを磨きながら副収入も得られる点が魅力です。 特に将来的にカウンセリング資格が役立つ本業を目指している人にとっては、経験値アップは不可欠です。今回紹介したような副業から、現場経験や実績を増やしていきましょう。