はじめに
この原稿では、好きになれる仕事を見つける方法として「自分に向いている仕事を見つける21か条」と「仕事を楽しむ三つの視点」を紹介します。いずれも考え方であったり、事象の見方であったりします。すべては自分の視点にあることを忘れなければ仕事選びで間違うことはありません。
自分に向いている仕事を見つける21か条
仕事を考えることを諦めない思考方法
- いったい自分はどんな仕事が向いているのか考える
- どんな仕事を今後していくべきなのか考える
- 就職先を探す時は、自分の適職を考える
- 身近な人から意見を聞くことが大事
- 適職診断などを積極的に受ける
- 多角度から仕事について検討する
- 人との交流、データの分析、物づくりの三つで考える
- 自分の興味がある仕事の分野を俯瞰的にみる
- いろいろな仕事が存在すると考える
今までの常識にとらわれないための項目
- 決して自分に向いた仕事が1つだけとは限らない
- 適職診断や自己分析で出した結論が正しいとは限らない
- やってみなければ、何が自分に向いた仕事なのかは分らない
- 何もかも事前に仕事の内容を想像することはできない
- 就職前に自分に向いた仕事を決めつけるのは不要
- 仕事の面白さがわかるまでに時間がかかることがある
- 仕事を自分に向きに変化させることができる
- 意外と幅があるものが、自分に向く仕事
- 仕事の中から自分に向いたもの探すよりまず取り組む
- 1つの業種1つの仕事にあまりこだわりすぎない
- 必ずしも好きな仕事と向いた仕事が一致するとは限らない
- 自分が自分のことを一番良く知っていると勘違いしない
仕事を楽しむ三つの視点
仕事を楽しむ三つの視点とは、仕事を楽しむための最低条件ともいうべきものです。最初にすべきことを説明します。いずれにしても、自分のマインドを主観的、客観的に判断することが必要になります。
自分に合った仕事を選ぶこと
仕事を楽しむためには、その準備をしっかりすることが理想です。昨今は、高校、大学でキャリア教育が盛んであり、何となく就職してしまう人の数は減少しているかと思います。
実は4割の人が仕事に喜びを感じている
でも、どれだけの人が自分に合った職業を選んでいるのでしょうか。リクルートキャリアの働く喜び調査によると2018年には、約4割の42.6%の人が働く喜びを感じているとの結果が出ています。
また、84.1%の人が働く喜びを必要だと感じています。仕事を前向きに捉えて頑張っている人は割合としては多いのですね。
では、自分に合った仕事を選ぶにはどうすれば良いのか。大きな軸は、何よりも自分が、その仕事を好きかどうかということ。
困難な時に耐えられるかどうかが大事
これは、本当に大切なことです。ボタンの掛け違いという言葉ある通り、収入が良い、見栄が良いなど、好きというキーワードが自分自身の中に全く思い浮かばないのに、その仕事を選んでしまうと、ずっと違和感を感じたまま仕事に取り組むことになります。
多少、人に褒められたり、収入が良かったりすると「この仕事でもよかった」と思うかもしれません。
しかし、問題は困難な状況に陥った時です。好きでない仕事の場合、乗り越えるのが難しいかもしれませんし、一時的に結果が出てもその後続かないかもしれません。
なぜなら「この仕事が好きだ」というのは、自分の絶対的評価だからです。純粋な自己は、とても強いものです。好きな仕事で成功すると、その喜びは、さらに大きな成長のバネにもなります。
自分にとって居心地のいい会社を選ぶこと
会社を選ぶ際に大切なことは、自分にとっての居心地の良さがあることです。居心地がいいと感じることと、ぬるま湯のような甘さとは違います。
居心地がいいとは、自分が自然体でいられる環境のことです。自然体というのは、わがまま放題とか、勝手気ままとは違います。
自分の能力が最大限発揮できるかどうか
言うなれば、自分の能力が最大限に発揮できる状態を指します。仕事に対して主体性が持てるともいえるでしょう。
仕事の経験が少ないうちは、上司や先輩の指示で動くことが多く、主体性を発揮しにくいと感じるかもしれません。
主体性とは、積極的に自己主張をすることではなく、自分がすべきことを知り、それに対して揺るぎない意志で取り組むことを指します。
自分が主体的に働ける場所であること
確かに世間では、アイデアやひらめき、プランなど、自分が作成したものを積極的に提案することを主体性と呼ぶ向きもあります。
何度も何度も自分が作成したプランが却下されて、それでも最終的に自分の意志でまとめあげたプランを通すことができたならば、主体性に基づいた行動と言えるでしょうし、それを認めてくれる会社もきっと素晴らしいに違いありません。
仕事が楽しい、楽しめられるというのは、自分が自然体になれることが、重要な条件といえるでしょう。会社を選ぶ際には、社風がありながらも人の多様性に向き合っていることがポイントになります。
そして、多様性のある会社は、変化しています。目に見えて変化する会社もありますが、目に見えない変化に取り組んでいる会社もあります。以前、数百年続く和菓子の老舗を取材したことがありました。
小さな変化の積み重ねが変わらないことにもつながる
その老舗は、あるひとつの和菓子が名物になっており、地域はもちろん全国的にも多くのファンを持っています。歴史があるから、さぞ伝統の味を守るために素材や製法にこだわっているのだろうと思い、そのことを質問すると意外な答えが返ってきました。
「味や風味は素材によっても変わるし、人の好みも時代で変わるもの。いつもその時代に応じたベストな状態を保つために、製法や素材などは常にアップデートしている」と言うものでした。もちろん、数ヶ月で全く違った味にするというのではありません。
すぐに判別がつくようなことではありませんが、これも変化しているひとつと言えます。こういう会社で働くと、気づくことが多くあり、それが仕事の楽しみにもなります。
目標が持てる仕事を選ぶこと
いくら楽しい仕事でも、実はルーチン化してしまうとやがて飽きがきます。飽きない仕事とは、一つのことをマスターすると次の段階へと進める会社です。
出世することもそのひとつと言えるかもしれませんが、自分の内面から湧き上がってくる目標です。ゴールを設定し、それに向かって進むこともいいでしょうし、一つのことに取り組んでいる最中に次にやるべきことを見つけるのもいいでしょう。
自分の成長と新しい発見のあることが大事
目標を持って仕事を続けるとなぜ楽しくなるのか。それは自己成長と発見があるからです。
小学生の6年間はとても長かったのに歳をとるごとに時間が短くなっている。そんな風に感じたことはありませんか。小学生の頃の時間を長く感じるのは、新しい出会いや新しい挑戦の機会がとても多いからです。
仕事を楽しむのも、これと同じ原理を働かせればいいのです。それが目標です。内面から湧き上がってくる目標とは、あるべき自分の姿を実現するためにやるべきことです。
自分のベストをいつも発揮すること
そんなに難しいことではありません。先輩のように手際よく仕事ができるようになりたいと思えば、それがあるべき自分の姿です。まずはそれに向かってあらゆることに対してこれがベストな方法か?を考えます。
答えを出したらわき目もふらず、その通りにやってみるのです。うまくいかないことがあるかもしれません。でも、失敗してもいいのです。別の方法を試せばいいだけなのです。
では、楽しむために目標がもてる仕事とはどんなものでしょうか。何かを開発している会社、常に成長している会社、社会的に高い評価を得ることができる会社もそれにあたるでしょう。
いずれにしてもあるべき姿が年齢や経験に応じて変化することが、楽しめる仕事と言えます。そうした会社をえらぶことが肝心です。
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終わりに
前半では、自分に向いている仕事を見つける21か条をまとめました。就職活動は、自分の常識、社会の常識など、気づけばいろいろな制約を自分に課してしまいます。それから解き放たれることが理想の仕事との出会いです。
後半では仕事を楽しむ三つの視点を説明しました。それらは楽しめる仕事を選ぶには、自分が好きなこと、自分が自然体でいられること、そしてあるべき自分(目標が持てる)が見えることの三つが大きなポイントになります。
社名や職種が軸でなく、あくまで自分を軸として、見ることによって楽しめる仕事や会社との出会いがあるはずです。その時に大切なことは、現在の自分と未来の自分がつながることです。
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