忍耐力とは
忍耐力とは目標に向かって努力し続けるために、つらいことや苦しみなどをたえしのぶ力だ。そもそも耐(た)ふ は、困難や苦痛をしのんでそれに耐えこらえることであり、忍(しの)ぶ は、その気持ちを表面に出さずに心のうちでこらえるという意味だ。
仏教の世界では、忍辱(にんにく)という用語があり、忍耐と同様に、外界からのプレッシャーや摩擦になどに耐え忍ぶという意味がある。
しかし本来忍辱というのは、自分自身の出来ない部分、見たくない部分も認める。という意味である。
忍耐力とは、本来、外からの事象に対して耐え忍ぶ力のことではなく、自分の内側にある事象に対して困難や苦痛に耐え、その気持を表面に出さないでこらえる力なのである。
真の「忍耐力」を身につけるには?
忍耐力を身につけてその力を存分に発揮するには、自分自身を見つめることが大事だ。自分自身を見つめるということは意識していても難しい。
自分で自分自身を見つめようと意識している時は大抵見つめられていないことが多い。我々が、真の意味で自分自身のことを理解する時、それは日常生活の中にある裂け目だ。
普段何気なく生活している中で、我に返るふとした瞬間こそ、自分を見つめるチャンスだ。自分以外の外的な事象に気を取られていたのが本心に返った瞬間、自らの見たくない部分と対峙し、自分が耐え忍ぶべき困難を知ることができるのだ。
そのためには日頃から、我に返る瞬間の気づきを大切にするという意識が必要だ。普段の準備なくしては忍耐力を身につけることも発揮することも出来ない。
忍耐力で苦手な人も好きになれる
忍耐力があれば、目標に向かって集中して突き進むことができる。一つのことを集中するということは、喜びにもなるし、自信にも繋がる。
職場の人間関係で悩みがあったとしよう。その場合、全く別のところで目標を決める。例えば、普段起きている時間の5分前に起きる。
通勤のときにエスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う。それらの目標を決めた時、達成のために取り除かなければならないもの、改善しなければならない事が出てくる。
それは恐らく、普段あなたを悩ませていることの原因でもある。いつもより5分早く起きることができれば、その5分で本が読める。
教育の本や小説を読んで他人の感情が読み取れるようになる。いつもより歩いて出勤することで脳がスッキリし、爽やかな気持ちで人と接することができるようになり、好きでなかった人の良い面が発見できるに違いない。
何より忍耐力があれば、想像力を働かせ根気よく目標のために悩みと向き合うことができる。