はじめに
グループディスカッション……。苦手な学生にとっては、なるべく避けたい選考ですよね。でも、ちょっとしたコツさえ掴めばグループディスカッションはボーナスステージに変わるんです。司会や書記、タイムキーパーなどに立候補する必要もありません。
本記事では「役割なし」でグループディスカッションに勝つための戦略を、5つ解説していきます!
この記事はこんな人におすすめ!
- とにかくグループディスカッションが苦手
- グループディスカッションのコツを知りたい
- 役割に就いて失敗したことがある
- リーダータイプではないという自覚がある
- さらに上手く立ち回るためのヒントがほしい
グループディスカッションの流れ
提示されたテーマについて意見を交わし、結論を出す。簡潔に述べると以上です。
業界や企業によっては、発表や制作にまで落とし込んだり、逆にただ話し合う様子を見るだけということもありますが、いずれにせよ基本は同じなので、難しく考えることはありません。組織やチームにおけるあなたの行動を、グループディスカッション(以下GD)を通して擬似的に見ているといえばわかりやすいかもしれません。
GDでよく見られるのが次の光景。
人事が「はじめてください」と言った瞬間、役割分担がはじまり、みながこぞって手を挙げる。GDの風物詩といっても過言ではありませんね。しかし立候補するからには、きちんと役目を果たさなければなりません。役割と議論を両立するのは至難の業ですし、忙しい書記とタイムキーパーは、明確な戦略がなければ避けたほうがベターかもしれません。
入社してからミーティングに臨むとなっても、書記はまだしも、新人がいきなり進行役を務めることはそうありません。そもそもタイムキーパーなんて、設けない企業のほうが多いのでは……? つまり、役割なしは「新入社員として会社に貢献できること」をアピールできる最強のポジションなのです。
前置きが長くなりましたが、次からは実際にコツをご紹介していきます。
1. みんなが意見を聞いてくれる「魔法の言葉」
「アイデアはあるけど、どのタイミングで言えばいいのかな……」
「意見を出すタイミングがかぶったり、流されたりしたらどうしよう……」
主張が控えめの人なら、一度はこんなお悩みを経験したことがあるはずです。そんな謙虚な方々に伝授したいのが、この一言。
ちょっと思ったことがあるんですけど、いいですか?
周囲を気遣いながらも、確実に注目を集めることができます。全員に聞こえていなくても、だいたい誰かが「どうぞ」とフォローしてくれるんです。意見を述べたいときはもちろん、しれっと議論の流れを変えたいときにも使えます。何気ないフレーズなので、多用して違和感がないのもおすすめです。
2. 「自分語り」で話し合いを活性化
日常生活では疎まれることもある自分語りですが、意見に説得力をもたらすことができる便利な技だったりします。ここで気をつけたいのは、ただ主観を語るのではなく、実体験に基づいた意見を述べることです。
あくまで私の体験なんですけど、前にこういうことがあって……
このように話すことで、机上の空論を繰り広げるだけでなく、より具体的な議論につなげることができます。ただし、自分語りは簡潔に。あくまで意見を裏付けたり、メンバーの考えを引き出したりする程度にとどめておきましょう。
3. 時には「反対意見」で議論を味付け
多くの就活生が、無意識のうちにしている失敗があります。それは、イエスマンだらけのGDを「いい感じ!」と思い込んでしまうこと。どれだけ和やかな雰囲気でも、結論がペラペラになってしまっては元も子もありません。あくまで空気を乱さないことが前提ですが、いろんな意見を吟味しながら、結論を導き出すことも大事です。
ただし、意見にはそれを裏付ける論理的な理由が欠かせません。突拍子もない意見や、支離滅裂な理由を述べるだけでは、ただのクラッシャーになってしまいます。あとは険悪な雰囲気を避けるために、次の二言で意見をサンドイッチしちゃいましょう。
○○さんの意見、自分にない視点だったので、個人的にすごい参考になりました! 私はもともと△△だと思っていて……(ここから自分の意見)
先ほど紹介した「ちょっと思ったことがあるんですけど、いいですか?」を使ってもよいですね。意見を述べたら、次の一言で締めます。
その点を踏まえたら、もっといいアイデアになるんじゃないかなと思いました!
そこから議論を膨らませたいときには、下の一言を付け加えましょう。
この点に関して、皆さんの考えを聞いてみたいです。
4. 意見を引き出すヒントは「自己紹介」にあり
GDのコツを調べていると「話していない人がいたら、発言を促してみましょう」というアドバイスをよく見かけませんか? 実はこれ、いきなり話を振られた相手にとっては「今考えてたのに……」「どうしよう、意見がない……」と不本意だったりすることもあるんです。そこで上手く意見を聞き出すために使えるのが、メンバーのプロフィールや経歴です!
GDでは議論に入る前に、簡単なアイスブレークを行います。「○○大学の○○です。よろしくお願いします」といった自己紹介が主ですが、企業やグループによっては学部学科や出身地、趣味・特技などを話すこともあります。このとき、メンバーの自己紹介をしっかり聞いておくようにしましょう。
例えば「アフリカ地域から日本に留学している学生の数」というテーマだったら、「国際交流サークルに所属していた」「アフリカ一周した」「国際地域文化を専攻していた」など、自己紹介の内容をフックにして意見を求めることができます。
相手が話しやすい雰囲気を作る力、与えられた情報をフル活用する力、論理的に意見をふくらませる力……。こうした力をすべてアピールすることができる、ちょっとお得なテクニックです。
5. 議論が行き詰まったら「書記」に話を振れ
GDで意外と空気になりがちなのが書記です。絶えず手を動かしているので、良くも悪くも働いている感が出てしまい、なんとなく話が振りづらかったりします。書記はデータベースであり、その議事録には課題解決の糸口があるはず。話し合いが行き詰まったときや、無言で気まずい空気になったときには、こんなふうに書記に意見を求めてみましょう。
情報を整理したいので、これまでの内容をまとめてもらえませんか?
書記からさらに意見を引き出すためには、次の一言をプラスしてもよいでしょう。
もし何か気づいたことがあれば、それも一緒にお願いします!
ここで意見が飛び出せば、それをもとに議論を進めることができます。上手くいかなくても、周りを見た上で、議論の打開を試みたことをアピールできます。
まとめ
筆者の実体験に基づいて、役割なしのグループディスカッション必勝法をご紹介しました。いきなりすべてを実践するのではなく、まずは以下5つを意識しながら本番に臨んでみてください。皆さんがグループディスカッションで無双できるよう、筆者も心から願っています……!
- 発言は魔法の言葉(ワンクッション)で気を引いてから
- 自分語りも議論のカンフル剤になりえる
- 盛り上がらないときは、反対意見をぶつけることも大事
- 意見を求める前に、自己紹介の内容から相手の取り付く島をつくる
- 話し合いが進まないとき、話を振るべきなのは書記
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