さじ加減とは
1.さじ加減とは、本来さじにものを盛る加減である。
使い方としては料理の味付けなどに「ちょうど良いさじ加減だ」などと使う。別の言い方としては良い塩梅というのもある。
2.さじ加減とは、薬を調合するときの分量という意味から始まった説がある。
3.さじ加減とは、手加減や手心(てごころ)という意味もある。ビジネスの世界では、出世をするしないは「上司のさじ加減」などということがある。
4.さじ加減とは、他人への配慮や方法など意味する場合もある。バランスを取るようなことをさじ加減と呼ぶこともある。
さじ加減の由来と使いかた
江戸時代の医師で大名などの侍医は「お匙」と呼ばれていた。
今でこそ珍しくない匙ではあるが、当時はその匙を使って薬を調合する医師のことをリスペクトしていたのだろう。
「生かすも殺すもさじ加減」という言葉もそうした言葉から生まれたの考えられる。要は医師が調合する薬しないという意味である。
また物事を諦めることを「匙を投げる」というが、これも医者が治る見込みのない患者を前にしてあきらめたことに由来するといわれている。
社会におけるさじ加減とは
一般的には立場の強いものが立場の弱いものをコントロール、もしくは統制する場合などに「さじ加減」という言葉が使われる。 物事を差配する意味がそこにはある。
あるいは新しいことを始める未知の何かに挑戦する、そうした場合、自分の持っているスキルや知識を適合させる具合をさじ加減と呼ぶこともある。
ビジネス上のさじ加減とは
ビジネスにおけるさじ加減とは、顧客や取引先、あるいは上司が部下に対して何らかの配慮をすることを指す。決まったルールの中でも多少の逸脱が起こることはある。あえて不利な取引をして取引先から継続的に仕事をする場合などさじ加減と呼ぶことがある。
さじ加減がうまいといういい方もある。この場合はバランスが良いという意味のケースが多い。取引先でa社とb社が仮にあったとする、どちらとも上手に付き合うには何らかの配慮が必要である。さまざまな条件を考慮して適切な状況にする。これもさじ加減がうまいという。
会社の中でチームをまとめる際にもさじ加減という言葉が使われることがある。相性の悪いメンバーがチームにいたとしよう。
それぞれの力が充分に発揮できるように上司が役割をきっちりと決めるなどする。こうした場合は差し加減の良い上司といえるであろう。
芸能界や学生の世界でもさじ加減はある
芸能界の世界でも出演している芸能人をMCがひきたてるか否か、これもさじ加減として表現される。
大学生などの成績においても先生のさじ加減という言葉が使われることがある。卒業論文などで個性の強い論文などを書いたとき、その整合性は別としてどのように評価するかは教授のさじ加減というようなことである。