スキルアップや就職に生かせる経験をしよう!
本記事では、大学生向けに将来に役立つアルバイトの選び方を解説します。特にスキルアップや就活の軸にもなるのです。
本記事を参考にして、ぜひあなたの志向に合うアルバイトを探してみてください。
前半では、アルバイトでスキルアップできることをジャンルごとに紹介しています。後半では、タイプごとのスキルアップを事例を交えて説明しています。
アルバイトで得られる就活スキルとは
さて、スキルアップとは、何か新しい能力を得る、もしくは持っている能力を高めることです。アルバイトを通じていろいろなスキルを身につける学生はとても多いのです。
例えば、就活の面接ではアルバイトの話に及ぶことがよくあります。ひとつのアルバイトを長くしているとその業界の知見を得るだけでなく、コミュニケーションスキル、テクニカルスキルなどの多くのスキルを得ることができます。こうした経験が就活の軸になる場合が少なくありません。
まずは自分のタイプを知ろう
スキルアップできるアルバイトを選ぶためには、将来像から逆算すること。まずは将来について、現時点であなたに当てはまるものを以下から1つ選んでみてください。
・具体的に就きたい職業がある
・就きたい職種や、やりたい業務は定まっている
・なんとなく、興味のある業界や仕事はある
・まだ何も考えていない
次章からは、選択肢ごとにアルバイトの選び方を解説していきます。
具体的に就きたい職業がある人は実務ができるバイト
職業名のある仕事といえば、弁護士や会計士などの士業から、薬剤師、デザイナー、パティシエなど多岐にわたります。新卒はポテンシャル採用なので、未経験OKの求人もあるかもしれませんが、できれば大学時代のうちに実務につながるようなスキルを身につけておくとよいでしょう。
(例)グラフィックデザイナー
・広告代理店や制作会社、デザイン事務所で働く
・デザインに関わるインターンに参加する
就きたい職種や、やりたい業務が定まっている方はスキル分析をしてバイトを選ぶ
業界までは絞り込めていなくても、営業職や事務職、企画職など、だいたいどんな職種に就きたいのかが定まっている。そんな人には、その職種に求められるスキルを磨くことができるアルバイトがおすすめです。
(例)営業職を目指している場合
・コールセンターでテレアポ業務をする
・営業や営業アシスタントのインターンに参加する
・飲食店や店舗で接客業を経験する
興味のある業界や仕事が見えている方は関連業界でアルバイトを探す
興味のある業界や仕事がある人は、大きく2パターンに分類されます。
1つ目が、趣味志向タイプ。車が好きだから車に関わる仕事、お酒が好きだからお酒に関わる仕事……というように、自分の好きなものに関わる仕事を選ぶ人です。
2つ目は、仕事で得られるもの重視タイプ。安定しているインフラ業界や、ホワイト傾向にある大学職員など、業務内容よりも待遇やワークライフバランスを大事にしています。
2つのパターンに共通して、その業界や仕事を知ることがとても大事です。業務内容にはこだわらず、興味のある業界や仕事に関わることができるアルバイトを選びましょう。
(例)ゲームに携わりたい場合
・ゲームテスター・デバッガーになる
・ゲーム販売店やゲームバーの店員になる
・アプリ開発会社やグラフィック制作会社で働く
・ゲーム関連の事務やデータ入力業務をする
まだ何も考えていない方は自己分析で自分を明らかにする
「将来のことなんて、まだ何も考えていない……」。そう思っているかもしれませんが、スキルアップを目指すアルバイトの記事を見ているということは、きちんと将来と向き合おうとしている証拠ではないでしょうか。
そんな方はまず、自己分析をしてみましょう。自己分析といえば就職活動のイメージがあるため、記事を読んでいるあなたにはまだ早いと思うかもしれません。
しかし、過去の経験から「自分がどんなことにやりがいを感じるか」「自分が活躍できるのはどんな分野か」を導き出すことで、大学生活で新たな挑戦をするきっかけになるかもしれません。
自己分析の第一歩にぴったりなのが性格診断。自分の性格を改めて知ることで、どんな仕事が向いているか考えてみてください。おすすめなのは下記の「精密性格診断テスト 16TEST」です。質問にサクサク答えていくだけで、16種類からあなたの性格を診断してくれますよ。
アルバイトで身につくスキルを業界別に紹介
実際にアルバイト経験者から聞いたスキルアップにつながるアルバイトを紹介しましょう。
結婚式場(ホテル)でマナーを身につける
ホテルのアルバイトといってもいろいろあります。ビジネスホテル、シティホテルなど、ホテルや部門によって仕事内容は大きく異なります。でも、ホテルでスキルアップを目指すなら以下のポイントです。
マナーの勉強になり、所作、姿勢がよくなる。対人スキルを磨く
また、ホテルにはマーケティングや外国人対応、調理、クリンネスなどいろいろな部門があります。目的意識をもってアルバイトを探すといいでしょう。
コンビニでマネジメント力を身につける
コンビニでのアルバイトは大学生にとって定番中の定番ともいえるアルバイトです。黙々と仕事をしていると、ただ時間の消費にしか過ぎませんが、目的意識を持って仕事をすると発注などの管理能力、他のバイトへの指導能力など、さまざまなスキルが身につきます。
コンビニでビジネス(商売)の基本を学ぶ
長く続けるとバイトでありながら店長レベルの仕事を任せてもらえる場合もあります。意欲的に取り組んだり、アイデアを出したりすれば、周囲の目も変わります。
塾・家庭教師で伝える力を身につける
こちらも大学生にとっては定番といえるアルバイトです。小学生から中高生など、年齢が下の人を相手にすると思われますが、塾講師のプロは若手から年配までさまざまな人がいますし、家庭教師もしかりです。でも、自分が意識していれば、想像以上のスキルが身につきます。それは人に伝える力です。
人に教えることにより、プレゼンテーションなど、伝えるスキルを高める
将来、学校の先生を目指す学生さんは、日頃の勉強量が多くて大変でしょうが、塾・家庭教師をすることで「先生になる!」というモチベーションが維持できたという学生もいます。
PC関連でプログラミングやITの力を身につける
プログラマーやエンジニアは知識がないと難しいかも。と思われますが、いわゆるプログラムの誤り(=バグ)を見つけ、手直しをするデバッグ作業やひたすら入力するようなアルバイトがあります。単調に思えるかもしれませんが、アルバイト環境によってはプログラミングを学ぶことができますし、専門家が多い環境なら学び方がわかります。
プログラムやPCに関わる知識の吸収と実践でITスキルを学ぶ
リモートでのアルバイトもありますし、難しいと感じたらPCショップという手もあります。店員から仕事を始めて、周囲の人におすすめの勉強の仕方などを教えてもらうことも可能ですし、ハード面からIT知識を得ることもできます。
Web関連・クリエイティブ関連で業界の基礎力を身につける
Web関連の業界やデザイン・編集の業界は、人手が足りない業界と言われています。経験がなければムリかも? と思いがちですが、探すと結構あるものです。また、インターンを募集しているところも少なくありません。興味のある人は求人サイトで探してみましょう。最近はクリエイティブといってもPCが不可欠なのでいろいろなソフト・アプリについての知識も得られます。
クリエイティブ力と実践的なアプリ・ソフトが使えるようになる
アパレル業界でファッションセンスを身につける
アパレル業界は、本部と店舗で仕事の内容がかなり異なりますが、勤務している人は、やはりファッションが好きな人。ファッションアイテムの使い方や着こなしなどを知っていれば、就活の時にも役立ちます。また、店舗なら接客を通じて、セールスやコミュニケーション力も磨かれます。
着こなしやアイテムの使い方など、高感度を上げる
外資系のアパレルで働いていたが大学生の話によると、その店では外国人客が多く、英語の練習にもなったと聞いてことがあります。また、ユニクロなどそれまでのファッション業界とは違ったビジネスモデルの企業では、先進のビジネスを学ぶ機会にもなります。
有名企業での経験で自信を身につける
ディスニーランドやUSJ、ユニクロ、スターバックスなど、社会的に高感度の高い接客業の仕事があります。社員教育などにも力を入れているイメージの企業は、そこで仕事をきちんとしていたということが、その人自身の付加価値にもなります。それが本人の自信にもつながるのです。
メジャー企業・産業の仕事で自分の付加価値を高める
就職活動中のある企業の面接で、USJでのアルバイト体験で盛り上がったと大学生に聞いたことがあります。社会的に知られる企業、サービスをこなしてきた大学生は、それだけ信頼できる証にもなるようです。
まとめ
- 具体的に就きたい職業があれば、実務に関わるアルバイトを選ぶ。
- 就きたい職種が定まっていれば、アルバイトでその職種に求められるスキルを磨く。
- 漠然と興味のある業界や仕事がある人は、どんな形でもいいので携わってみる。
- 何も考えられていない人は、自己分析で興味や適性を探ることからはじめてみる。
- アルバイトを選ぶ際は、目的意識を持って選ぶとスキル向上にもなる
筆者は法学部卒なので、周りには法職を志す人もいました。中でも、弁護士を目指していた先輩Aさんは法律事務所でアルバイトをしていました。
業務内容は電話対応や書類作成などと、一般事務とそれほど大きく変わりません。しかし、日常的に法律用語に触れて、実例に学んだり、裁判所に足を運んだりする中で、実務を深く理解することができたそうです。
休憩中や飲み会などの場では、司法試験のアドバイスをもらったり、業界の詳しい話を聞けたりと思わぬ恩恵もありました。
Aさんは学部卒業後、レベルの高い法科大学院に進学。無事に司法試験に合格し、司法修習生をしています。